投票用紙は特殊

選挙で大活躍をする「投票用紙」。実はこの紙は天然の紙ではない。「ユポ」という特殊な合成紙で、ポリプロピレンという樹脂を主原料にしたもの。紙というよりもフィルムという方がその性質から考えると適しているかもしれない。
このフィルムは耐水性、エリア、防湿性に優れていて、水にぬれても破れないため、ポスター、地図、水筒などにも利用されている。また繊維のないユポは折れにくいため、折ったとしてもすぐにもとに戻ってしまう性質がある。だから、二つ折りにして投票箱に投函しても、用紙が投票箱のそこにつく頃にはちゃんと開いている。その時間、わずか一秒前後。
開票作業で一番時間がかかるのは、実は集計作業ではなく投票用紙を開いて読みやすく平らにする作業。色上質紙を使っていたころは、この作業だけで一時間前後もかかっていたという。選挙結果が速報としてすぐに出るのは実はこのユポのおかげ。選挙をかげで支えています...。